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CAs-CHIPを使用したPOCTデバイスの開発(Platform)

CAs-CHIPプラットフォームの個別技術開発

POCTを実現するCAs-CHIPプラットフォームを構成する技術を個別に説明します。

 

CAs-CHIP検査キット

CAs-CHIP検査キットは、あらかじめ検出対象に応じて試薬(主成分は標的を特異的に検出するためのPCRプライマー対)を含むCAs-CHIPと、これを保護するカートリッジから構成されます。カートリッジは、分析用サンプルを簡単に導入する機構や、後述する専用PCRユニットからCAs-CHIPに効率的かつ均一に熱伝達される仕組みとなっており、高速PCRに対応します。

CAs-CHIP検査キットの外観

図10. CAs-CHIP検査キットの外観

 

迅速サンプル前処理キット

CAs-CHIPを使用することでPCRを高速化されることに加え、検査全体の高速化のために、検体から核酸(DNAやRNA)を短時間で取り出す技術開発も進んでいます。

核酸(DNA)抽出の原理

図11. 核酸(DNA)抽出の原理
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例えば血液や体液、痰などの様々な生体由来の検体から、DNAもしくはRNAを数分以内に抽出して精製するキットを開発しています。
通常の臨床検査においては、シリカビーズや磁性ビーズなどを使用する精製キットが一般的に使用されていますが、加熱処理や遠心分離など煩雑な工程や操作が求められるため、検体から核酸を取り出す工程には手間と時間を要しています(約1時間〜数時間程度)。
また、10分間程度で検体から核酸を抽出できる簡易抽出キットの場合、核酸抽出液中には検体由来のPCR阻害物質が一緒に残されているため、簡易的な抽出工程だけではこれを無効化することが困難です。
そこで、われわれは、既存の簡易核酸抽出法や精製法を元に独自の改良を加え、数分以内に検体からDNAもしくはRNAを単離・精製する技術を開発しました。

迅速サンプル前処理キット

図12. 迅速サンプル前処理キット
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高速PCRユニット

一般的なPCRでは、3種類の温度を順番に20〜30回程度繰り返すことによって(サーマルサイクル)、最初のDNAを100万倍〜10億倍程度にまで増幅します。

一般的なPCRの原理

図13. 一般的なPCRの原理
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このように単純な方法で遺伝子増幅が行われるPCR法ではありますが、従来技術では高速の温度サイクルを実現することが困難であったため、反応時間の短縮には限界がありました。しかし、CAs-CHIPは熱容量が極めて小さいため、CAs-CHIPを反応容器として用いればサーマルサイクルを高速化することが可能です。
そこで、われわれは、急速な温度変化を単純な機構で実現できるCAs-CHIP専用の高速サーマルサイクルユニットの開発を行っています。

高速PCRユニット

図14. 高速PCRユニット
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増幅検出ユニット

PCRで増幅したDNA断片は、インターカレーターを用いると蛍光を発します。

PCRにより増幅されたDNAの検出原理

図15. PCRにより増幅されたDNAの検出原理
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われわれが開発する検出ユニットでは、DNA断片の増幅に伴い強度が増す蛍光を高感度カメラによって撮影する手法を取り入れました。DNAの増幅の有無を可視化でき、サンプル中に目的とするDNA配列が存在するかどうかを確認できます。
すなわちは、カメラ撮影画像中のCAs-CHIPから8本のキャピラリーを探し出して、それぞれのキャピラリーの蛍光強度を測定することで、DNA増幅の有無を判定します。

蛍光検出ユニット

図16. 蛍光検出ユニット
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